鍵の種類によって、故障の原因や修理のポイント、注意点は異なります。まず、昔ながらのギザギザした形状の鍵(ピンシリンダーキーやディスクシリンダーキー)の場合、長年の使用による鍵山や鍵穴内部のピンの摩耗が主な故障原因となります。鍵が回りにくい、引っかかるといった症状が出やすく、修理としては、鍵穴のクリーニングや潤滑、場合によってはシリンダー交換が必要になります。特にディスクシリンダーキーは、構造上ピッキングに弱いものが多いため、不調を機に防犯性の高い鍵への交換を検討するのも良いでしょう。次に、複雑なくぼみを持つディンプルキーの場合、精密な構造ゆえにホコリやゴミの影響を受けやすいという特徴があります。鍵が差し込みにくい、回すのが重いといった症状が出た場合は、まず鍵穴のクリーニングを試してみましょう。ディンプルキーは複製が難しく、鍵本体の精度も重要なので、合鍵が原因で不調が起きることもあります。修理が難しい場合は、シリンダー交換となることが多いです。また、カードキーや電子錠(スマートロックなど)の場合は、物理的な故障よりも、電気系統のトラブルや電池切れ、ICチップの不具合などが原因となることがあります。カードリーダーの読み取り不良や、テンキーの反応が悪いといった症状が出たら、まずは電池交換を試してみたり、カードやテンキー表面の汚れを拭き取ったりしてみましょう。それでも改善しない場合は、電気系統の専門知識が必要となるため、メーカーや専門業者に修理を依頼する必要があります。無理に分解しようとすると、さらに状況を悪化させる可能性があります。いずれの種類の鍵であっても、不調を感じたら早めに専門業者に相談することが大切です。自己判断での修理はリスクが伴うため、特に精密な構造の鍵や電子錠の場合は、プロに任せるのが賢明です。
鍵の種類別修理のポイントと注意点